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“楽しんでほしい、ただそれだけ”
「やりたいこと」を追い求めるジェリー鵜飼さんならではの子育てとは?

アウトドアやファッションブランドのアートディレクションや、イラストレーターとして個展も精力的に開催するジェリー鵜飼さん。このたび「norokka 自由なランドセル」のコラボレーションモデルを手掛けていただきました。ご自身も小学校2年生の愛娘を持つジェリー鵜飼さんに、子育てについてインタビューをしました。

− ジェリーさんが子育てをしながら気をつけていることって何かありますか?

自分が子どもの時に、すごく集中してレゴを作ったり、絵を描いてる時に時間だよって中断される事がすごく嫌だったんだよね。自分の親が結構厳しい親で、子ども時代に自分が本当に納得するまで、これは100点満点やり遂げた!っていう実感を持てないでいたんだ。

子どもといるとふとそういう自分が子どもだった頃のことを思い出して、もっとこうしてあげたいなあって思ったりはするね。だから何かをしていたり、本人のやりたいことを思う存分やらせてあげたいって思ってる。

まるで森の中に佇むかのようなジェリー鵜飼さんのご自宅で

−子育てをしていると、自分の記憶をなぞるように思い出す瞬間がありますよね。子どもが生まれ生活が変化していく中で、改めて大事にしたかった事はありますか?

僕は20代30代の頃、すごく辛かった。忙しかった事もあるけど、もっと認められたいって思いがあった。でも40代になってこのペースで仕事できないなと思って、本当に自分がやりたいことへ向かい始めた時に、娘の六花(ろっか)が生まれてきてくれたんだ。だから子育てを始めたときには、社会的な地位やお金よりも、「これは絶対やりたい!」そんな自分の気持ちを大事にするようになっていた。

その一つが育児だったから、六花とめちゃくちゃ遊んだし、幼稚園に入園してからも送迎もほとんど僕がやってきた。それに、そんな心境の変化があったからこそ、子どもがやりたいことを思いっきりさせてあげることができたんだと思う。

あと体験こそがやっぱり何より貴重だと思う。やりたいことを自分で見つけて、それに挑戦してうまくいかないことも含めてそれが体験だし、子ども時代にはそういうことはいっぱいあった。でも、大人になるとガイドブック通りに進んでいくやり方をみんな選びがちだったりする。僕はそういうやり方には興味がなくて、この歳になっても自分で失敗を繰り返しながらその過程を楽しんでる。

娘の六花ちゃんと一緒にお絵描き

−お話を聞いていて、つくづく自分のやりたいことを楽しんでるなあって思います。子どもに伝えたい事をジェリーさんはご自身で実践されていますよね。そんなパパの姿を見て子どもに伝わっていくように思います。

僕自身も好きな世界を突き詰めている友達の姿からいつも刺激を受けている。ちょっと変わっているけど、中学を途中でやめて好きなことをやり続けていた友達もその世界でトップになっていたりする。そんな友達らの生き方を見ていると、この先六花が学校行きたくないとかピンチが訪れても大丈夫だ!って言ってあげられる自分がいるなあって思うよ。

いろんな生き方があるっていうことを知ることで、おおらかな気持ちを持ちたいよね。とはいえ、もちろん学校を楽しんでほしいし、絶対にいい事がいっぱいあると思う。勉強が嫌いでもいい。何か一つでも楽しいと思えることがあれば、そこに意味があると思う。

−ジェリーさんが思う自由ってなんですか?

本当の自由って「なんでもできること」ではないんじゃいかなって思う。人間は制限の中でやっぱり生きている。だから自由を求めるし、必要なんだと思う。でもその中でどうやって「自分のやりたいことができるか」それが僕にとっての自由なんだ。きっと自由に生きてる人ってやりたいことがはっきりしているし、それを叶えるための努力もきちっとやっている。

ぼんやり何も考えず生きていたら、気付くときっと仕事ばかりしていて、知らないうちに年を重ねていってしまうからね。自由って、目に見えないし難しいけれど、そのカタチは本当に人それぞれだよね。

− norokkaのランドセルに絵を描く時どんな思いを寄せられましたか?

ただの願いでしかないんだけど、楽しんでほしい、本当にただそれだけ。どんな些細なことでもいいから、学校での時間を楽しんでほしい。楽しいと思えることから、自分のやりたいことが見つかもしれないしね。norokkaのランドセルは、そんな楽しいっていう気持ちを応援してくれると思う。

それに軽くて、画期的だなって思うね。放課後の寄り道の時間だって、思いっきり体を動かせるから、楽しくなる。そんなランドセルはすごくいいなって思ったよ。

娘の六花ちゃんとジェリー鵜飼さんのイラストをあしらったランドセル
norokkaの軽量ランドセルなら木登りも!

今回ジェリー鵜飼さんのお話を聞いて、自由とは「自分のやりたいことができる」こと、この言葉が印象的でした。そして子どもが「やりたいこと」を見つけるには、親自身が人生を楽しんでいることや、失敗しながらもやりたいことに挑戦する姿を見せることが大切なんだと感じました。

聞き手:平野 妃奈


ジェリー鵜飼
1971年生まれ。アートディレクター、イラストレーターとして活動。数々のアーティストのCDジャケットや、ファッションブランド、アウトドアブランドとのコラボレーション、広告、カタログなどを手掛る。登山やアウトドアをライフワークとしながら、個展の開催や執筆活動を積極的に行い、スタイリスト石川顕、アーティスト神山隆二とともに「ULTRA HEAVY」としても活動。

ジェリー鵜飼さんが手掛けたランドセル